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2100年、地球温暖化はどこまで進むのか。

公開日 09/October/2026 · Nature

2100年、 地球温暖化はどこまで進むのか。

SORAH Editorial 著

同じ未来の時期を、二つの排出シナリオで。1995〜2014年からの気温差を、同じ色の尺度で比べる。

同じ地球の、同じ時期を見る。左側は低排出シナリオ、右側は高排出シナリオ。中央の線は国境ではなく、これからの排出をどう積み重ねるかという二つの条件を分けている。回転する地球の同じ場所に目を置くと、「2100年」という遠い数字が、暮らす地域の温度の違いとして現れる。

世界気象機関WMOが2026年にまとめた報告では、2025年の世界平均気温は産業革命前より約1.43℃高かった。暑さは、すでに経験の中にある。では、その先の数十年に、差はどこまで広がりうるのか。ここでは2080〜2099年の平均を、1995〜2014年の平均からの変化として見る。[4]

二つの未来を、同じ色で見る

低排出のSSP1-2.6と高排出のSSP5-8.5では、社会や排出がたどる道筋が異なる。色の尺度を左右で固定することで、その差を同じ目盛りで読める。片側だけを見れば暖色の地球だが、同じ経度が中央を通ると、条件の違いによって温まり方が変わることが見えてくる。

2080〜2099年の年平均気温差。左右で同じ気温の尺度を使用し、陸と海の下地を分けている。

2080〜2099年の年平均気温差。左右で同じ気温の尺度を使用し、陸と海の下地を分けている。

Data Scapeでデータを探索する

未来の地図が示すのは、明日の天気のような一回の予報とは異なる時間だ。20年間の平均は、日々の暑さ寒さを越えて、生活の背景となる気候を見るための幅になる。その背景が変わると、建物や農地、街の木陰など、長く使うものを考える時間も変わってくる。

温暖化は、地球を均等に塗らない

地球を回してみると、高緯度の陸に強い色が現れる。IPCCが整理する温暖化の空間的な特徴には、海より陸で、全球平均より北極で大きくなる変化がある。地球全体の平均値を一つ知るだけでは、自分の地域がその平均のどこに位置するかはわからない。[3]

海が陸より穏やかな色で見えるからといって、海が変化から離れているわけではない。この図が表すのは地表付近の気温だ。海の中に蓄えられる熱や生き物の環境を知るには、別の観測へ視線をつなぐ必要がある。何を色にした地図かを意識すると、見えていない変化にも問いを持てる。

国際宇宙ステーションから見たシカゴ周辺

シカゴ周辺とオヘア国際空港。NASAの都市暑熱研究の記事に掲載されたISS写真。撮影日非公表。NASA、ISS061-E-067911。 出典 / Source

街の暑さから、長く残る選択へ

都市の暑さは、建物、舗装、植生など身近な場所のつくりとも関わる。NASAが紹介したシカゴの屋上緑化の研究では、場所によって冷却の現れ方が異なった。地域の気候の変化を読むことと、実際に人が過ごす場所の熱を測ることは、つながりながら異なる仕事だ。[5]

年平均気温が数℃変わるという数値を、人が感じる一日の気温差にそのまま重ねると、小さく思えるかもしれない。しかし、地図で変わっているのは一日の上下ではなく、多くの日を包む背景だ。住宅の寿命、木が育つ時間、地域の設備を使い続ける年数を考えると、世紀末は今の選択と切り離された時代ではなくなる。

中央の線は、選択が残ることを伝える

IPCCは、温暖化が少し進むごとに複数の危険とリスクが増し、深く持続的な排出削減は温暖化を抑える方向に働くと整理している。二つのシナリオを並べる意味は、未来を一枚に決めることではなく、条件を変える余地を可視化することにある。[2]

回転する地球には、自分が知っている街も、まだ訪れたことのない土地も現れる。中央の線を越えるたびに、同じ場所に別の条件が重なる。その差を、遠い世界の色として通り過ぎず、長く使うもの、残すもの、減らしていくものを考えるための距離として見てみたい。

データと読み方

世界銀行CCKPが公開するCMIP6の年平均気温差。2020–2039、2040–2059、2060–2079、2080–2099年の20年平均、基準1995–2014年。映像は2080–2099年を固定して20秒で一周。Data Scapeでは期間を切り替えられます。

提供者のモデル中央値(低排出27、高排出28モデル)。元0.25°格子を表示用に1°へ標本化。シナリオは将来条件であり、予報や発生確率ではありません。この記事で触れたWMOの産業革命前基準(1850–1900年)とは基準期間が異なります。

陸と海には異なる下地を使い、温度の段階と数値は共通。凡例を陸・海の2本に分けています。地図の色は気温差で、海水温や都市の路面温度ではありません。海岸線・国境線はNatural Earth。写真は都市の文脈を伝えるもので、将来予測画像ではありません。

原ファイルの利用条件CC BY-SA 4.0に従い、可視化と抽出データにも同条件を適用。出典:World Bank CCKP / CMIP6、加工:SORAH。元データの分布幅やモデル間の違いは、この中央値の映像には描かれていません。

Sources

執筆者

SORAH Editorial

2026年10月9日

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Data Source:Ed Hawkins, National Centre for Atmospheric Science, University of Reading

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