
同じ土地を、2025年と2026年の9月で。灌漑の円形農地から、服の原料を支える水を見つめる。

テキサスの畑に、雨を重ねる
テキサス州ラボック周辺で、2025年と2026年の9月を並べる。最初に現れるのは雨の量を表す点。次に、畑の緑が広がり、最後に色のまとまりへと姿を変える。NASA Earth Observatoryが2026年10月8日に紹介した干ばつ下の綿花産地を、降水の記録と衛星画像の色から読み直す。[1]ラボック空港の観測では、1〜8月の降水量は2025年が399.0mm、2026年が220.0mmだった。後者は179.0mm少ない。同じ月までをそろえると、作物が育つ時期に入るまでの雨の違いが見える。ただし空港の一点の記録であり、周辺のすべての畑に同じ量が降ったという意味ではない。[2]
緑の差から、畑の営みへ
比べる画像はLandsatによる2025年9月22日と2026年9月9日の観測をもとにした公開画像だ。共通の範囲を切り出し、緑系、土色系、その他へ画素を分類すると、緑系の割合は42.8%と9.4%になる。差は33.4ポイント。これは表示範囲の画像の色の違いで、綿花の収量や地下水量が同じ比率で減ったことを表さない。地表の緑は、水だけで決まるわけではない。どの作物を植えたか、生育のどの段階か、収穫が済んでいるかといった条件も見え方に関係する。二つの画像の撮影日は13日違う。だからこそ、色面にまとまった割合を、畑で何が起きたかをたどる入口として読む。
NASAの記事が伝えるのは、雨に頼る畑と、地下水で灌漑する畑の異なる選択だ。ラボック郡の農家Lacy Cotter-Vardemanは、自身の雨水依存の綿花の大部分が枯れた状況を語っている。これは一農家の経験で、地域全体の被害率ではない。一方、ブラウンフィールドでは、井戸から得られる水に合わせて灌漑する円の一部を選ぶ営みが紹介される。[1]
地表の下に続く時間
その水を支えてきたHigh Plains帯水層は、米国中部の8州にまたがる。地図では広い一つの領域でも、水位の変化は場所によって異なる。USGSは観測井の記録を使い、揚水が本格化する以前と近年の水位を比較している。[3]2024年公表のUSGS報告によると、1950年ごろから2019年までの帯水層全域の面積加重平均の水位低下は16.5フィート、約5.0メートルだった。これは水の「深さ」の平均変化で、帯水層が一様にその厚さだけ空になったということではない。テキサスの二枚の画像より、はるかに長い時間を観測井が記録している。[3]
雨の多い年と少ない年は地表に強い違いをつくる。一方、地下の水を使う判断には、長年の揚水と回復の関係が積み重なる。USGSの研究では、帯水層全域の農業用水利用は1985〜2015年に減少する一方、灌漑面積は増えていた。面積だけでも、水使用量だけでも、農業の変化を一つに説明することはできない。[4]
水を使う範囲を決める
コクラン郡の灌漑設備の写真を見ると、衛星画像の円形の模様が、地上の機械と給水によって生まれることがわかる。空からは整った形に見える畑にも、どこへ水を届けるかという日々の判断がある。
テキサス州コクラン郡のセンターピボット灌漑。USGS関連写真。撮影日・個人撮影者は資料に記載されていません。2025・2026年の比較範囲そのものを写した写真ではありません。 USGS Groundwater Resources Program; individual photographer not supplied · USGS public-domain government image; no third-party credit shown Source
映像の最後で、細かな画素は色ごとの面へ集まる。緑の割合を比べたあとに戻りたいのは、その面が表していた土地だ。ラボック周辺で次の作付けを考える人にとって、待つ雨と、井戸から使える水は、同じ一日の中にある。
データと表現
NASA Earth Observatory / Lauren Dauphinの同地点・同寸法JPEG(Landsat 8)を元画素で分類。RGB正規化後、ExG=(2G−R−B)/(R+G+B)>0.035、G>1.015R、G>1.03B、彩度>0.10、明度>0.12を緑色域。残りで彩度>0.12、明度>0.18、R>=0.98G、R>1.08Bを褐色系の非緑色域とし、それ以外をその他に分類。2年に同じ規則を適用。今回の左右比較では画像の中央50%幅・高さ全体を共通に抽出し、表示範囲の画素数を比率の分母にしています。全画像の比率は原データに別途保持。色調整されたJPEGの探索的な色分類で、検証済みの土地被覆・NDVI・作付面積ではありません。観測日は13日ずれ、作物の生育・土壌・陰影も色に影響します。USGSの長期集計は1950年頃から2019年まで、帯水層全体の面積加重平均で水位が16.5フィート(約5.0m)低下したと報告しています。地域差が大きく、表示農地の井戸の低下量を示す数値ではありません。
降水量はNOAA/NWSラボック空港の月別観測表。両年とも撮影前に揃う1〜8月で集計し、2025年399.0mm、2026年220.0mm。インチ×25.4で換算、2025年2月のT(微量)は記号を保存し表示合計では0扱い。1地点の地域背景で、画像内の降雨分布・灌漑量・地下水量ではありません。雨→緑→分類は説明の順序で、実際の生育過程や降水だけによる因果を再現していません。
降水量は月末の累積値を順に描画し、月の間の増加は映像上の補間です。日別観測ではありません。最初は各年1月分、8月末に399.0mm/220.0mmへ到達します。
分類図の色を規則的にサンプリングし、色を保持した粒子で同色の帯へ再配列する。粒子は画素分類から色面比へのグラフィック上の移行で、水・土・作物の実移動ではない。最終比率はサンプル粒数でなく、表示範囲の元画素全数から計算した値を使う。
出典
執筆者
SORAH Editorial
2026年10月9日



